張本君が叩かれるのは仕方ない

 「チョレーイ」で叩かれる卓球の張本君。14歳の子供を皆で叩かなくてもと言う人がいるけど、これはもう仕方ないと思う。

 張本君への批判は日本人の気質というか文化的な面に端を発していると思う。日本人は、強いとか優秀なだけで礼儀知らずの人に対して批判的である。例えば、弓道では単純に矢が的に当たるだけではなく、段が上がっていくとそこに至る作法までも評価の対象となる。つまり、日本古来のスポーツでは、単純な強さだけでなく、礼儀を重んじる伝統があり、この考えは、スポーツだけでなく、日本人のあらゆる生活の中に組み込まれている。張本君の「チョレーイ」はそんな礼儀を重んじる日本人の感覚にそぐわないのだろう。彼が強いだけに尚更日本人にとっては気分が良くない。

 礼儀を重んじる日本人の気質は世界中のどの国の人も批判できないと思う。礼儀を重んじる日本人の考えは、日本人の気質を形成する重要な要素の一つであり、それが時にマイナスの方向に働くことはあるけれど、それが日本人の倫理観の高さにも繋がっている。

 批判されるべきは指導者だろう。14歳の張本君にとって、善悪の判断は指導者によって定義される部分が大きいだろう。そして、指導者は「チョレーイ」が批判の対象となることは分かっていたはず。それに、ここに至るまでに多くの大会に出場する中で、いろんな人に注意されていたはず。なんで放置していたのか理解に苦しむ。