ブログリハビリ(派遣法改正の愚痴)

 ウチは派遣会社から研究補助員を雇っているのですが、今年3年目で来年は派遣会社が正社員として雇用してから派遣する形になるので、時給が3割増しになるという連絡が来ている。今の時給が2300円くらいなので、3割増しだと3000円になる。6時間勤務×3000円×21日×12カ月で450万円くらいになる。100万円アップ。

 この100万円をねん出するのは規模の小さい機関ほど苦しい。外部資金で回っているウチみたいな教育・研究機関にとっての100万円は、上場企業の100億円くらいの重みがある。いや、それ以上かもしれない。契約打ち切りに対する批判が強いが、無い袖は振れないのである。確保できなければ、また新しい人を雇うしかない。

 結果として、派遣法は、私・派遣社員・派遣会社の三者全員を敗者にしてしまっている。仮に費用を捻出できないために新しい人を雇用すれば、またイチからノウハウを教えないといけない。その授業料は誰も払ってくれない。結局、研究者個人の負担になってしまう。派遣社員自身も別の機関に派遣されることになり、結局給料は増えない。派遣会社も次の会社を探す手間が増える。

 派遣法は、おそらく大企業から個人にお金を回す仕組みとしてはいいのだろう。しかし、もう少し弱小機関や小企業の都合も考えていただきたい。