引継ぎがシンドイ

 転出先の講義の準備がツライ。前任者から講義資料をもらったのだが適当すぎる。無駄に容量だけはパワーポイントで20 MBくらいあるが、コマごとにスライドを割り振っていくと、コマあたりのスライドの枚数は5,6枚くらいしかない。これでどうやって授業やってたんだ...。数式の展開が多いがあまりに端折っているので学生分からんだろ。それを補うようにスライドを追加しているが、こっちも専門ではないのでイチから勉強しながらの追加になる。分野が古いので教科書もかなり不親切。「この式がこうなるのは当然である。」みたいな雰囲気だけでなく、本文中に書いてある始末。仕方ないのでネットでいろんな大学の講義資料を探しながら修正している。これはツライ。

 

 しかし、意外とこれが自分のためになる。ちょっと分野が離れているので授業のためだけの勉強になるかと思ったが、勉強していると「おっ、こういう原理があるのか。これはこの研究に使えるな。」といったことが結構出てくる。最初に向こうの先生に「ある程度先生の自由にシラバス書き換えてもらっていいですよ。」と言われたので、全面書き換えにしてラクしようかと思ったが、あえてツライ道を選んだ。悪くない選択だった。このところ、基礎的な勉強が圧倒的に不足していたのでいい機会になった。

 

 やはり、教員たるもの日々勉強することが大切だと思う。雑務とかやっている暇があったら、自分の専門とかその周辺分野を勉強する時間を確保した方が、絶対に本業の研究の成果が増えると思うんだけどな。高等教育機関の教員の余裕というのはそのためにあるのだから、余裕があるからと言って雑務を増やして潰してはいけないと思う。