脱出に向けての戦い3

 外部資金で購入した装置の移管について方針が決まった。基本的にどの外部資金であっても移管はOKということになった。一方、運営費交付金で購入したモノの移管は基本ダメだが、パソコンのようなデータが中にあるものはOKということになった。

 

 運営費交付金でダメになったもので一番痛いのは薬品庫。20万ちかくする。そもそも移動することが分かっていれば運営費交付金で買わず、科研費などで買ったのだが(薬品庫は直接経費で購入できる)、そんなことを買った当時は想像もしなかった。とはいえ、毎年40万円程度しか入らない運営費交付金で薬品庫を買えるはずもなく、実際は間接経費の一部が運営費交付金に姿を変えて、そのお金で買ったのだから、もう少し配慮してほしいものだが...。事務がこのことが実績になることを極度に嫌がるので(分からなくもないが)ダメということになった。

 

 運営費交付金で購入したものを移管できるかどうかは、それが”什器”であるかどうかで決まるらしい。しかし、この什器というのが厄介な定義である。辞書では

日常生活用の器具

とある。そうすると、薬品庫はどうなんだということになる。また、ゼミで使っていたプロジェクターも彼らいわく什器らしい。どういう基準で決めてるの?と言いたくなったが、これ以上揉めている時間もないし、事務を敵に回せば他の物品もどんどん召し上げられる可能性があるので止めた。ただ、まぁグレーゾーンなんだとは思う。ただ、実績ができることを嫌ってどんどん移管できないものを増やしていきたいのだろう。気持ちは分かるが、その思考に物品の有効活用とか、異動する教員が向こうで困るかどうかという観点が完全に抜け落ちていることに多少のむなしさを感じる。

 

 いずれにせよ、物品購入は外部資金で、旅費のような消えてしまうものは運営費交付金で支払うことが大切だということはよくわかった。次の職場では気を付けようと思う。実験系の方は特に気を付けたほうがいいですよー。