遊ぶことはやっぱり大切

 知り合いの先生達が必死に研究しているのを見て、やれキャンプだのバイクだのマウンテンバイクだのと煩悩に振り回され、子供がいるのに週末はいつも遊びに行くことばかり考えている自分は、本当にダメな研究者だと思うんですが、やっぱり人にはそれぞれのスタイルっていうのがあるから、あんまり目を三角にして研究するのはやめようという話。

 入門書に載っているような、本当にシンプルな原理原則に従うならば、こういう手順でモノを作れば、絶対にこうなるはず!こうなればすごくいい特性が得られて、来年は研究費ウハウハだー!と意気込んで1か月くらいかけて実験をしてきました。で、最近、めちゃめちゃウキウキして結果を見てみると、なぜか原理原則に従ってくれていない。大気圧下で水の温度を100度にしたのに水が沸騰しないっていうくらい、結果が原理原則に従ってくれなくて途方に暮れていました。

 もう嫌になってしまって、ゼミを終わらせて早退して、知り合い(エンジニア)とキャンプにいって、焚火しながら酒飲んでくだらない話をしていた時、知り合いがこんなことを言いました。

「原理原則に立ち戻って、物事の本質を考え抜いて、その本質をみんなで突いて仕事を進めていけば、こんなに素晴らしい未来が待っている。と、自信をもって鼓舞すれば、みんながついてきてくれて、プロジェクトは成功する」

後半は関係ないのですが、前半が頭に残りました。原理原則・物事の本質....。

 そして、夜の11時くらいまで安い酒のお湯割り飲んでゲーっと吐いて、寝て、朝の6時くらいに起きたら...。

 

そーいうことかー!!!!!

 

と、閃きました。ピカー!!!!ですよ。もうこれで全部説明できる!俺は神だ!天才だ!大・大・大興奮!でした。

 研究が迷宮入りしかけたら原理原則に立ち戻る。次に、実験結果は謙虚に受け止める。原理原則・実験結果を正として、原理原則に従わない(ように見える)実験結果を説明する仮説を立てる。仮説を立てるときに、原理原則・実験結果から逃げない。これ大事。端から見ると40近い研究者が今頃なにを初歩的なこと言ってんのと思われるかもしれないけど、仕方ない。いまさら分かったんだから。

 多分、キャンプに行ってこの知り合いと話してなかったら、いまだに結果に悶々として、恣意的な仮説を立てて、意味のない実験計画を立てていたと思います。自分にはやっぱり研究は程ほどにしておいて、しっかり遊んだ方がよさそうです。