技術補助員を雇用することのメリットデメリット

 ウチは派遣会社から技術補助員を雇用しています。毎週3日来てもらって色々やってもらっています。そのメリットデメリットを書いてみたいと思います。

メリット

・実験で自分の手を動かさなくていい

 まぁ、これは当たり前ですね。最初の実験は自分でやる必要があるし、詳細なマニュアルを作る必要もありますが、ルーチンワークは全てお任せです。

・学生に実験方法を教えてもらえる

 これが大きいです。くそ忙しいのに、学生に実験方法を、やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば...は本当に大変です。

・書類仕事もやってもらえる

 これもまぁまぁ大きい。秘書みたいなもんです。物品発注も慣れてくれば「アレ買っといて。」で大体済みます。

 

デメリット

・派遣会社とのバトルになることがある。

 まずもめたのはこのコロナ騒ぎです。国からのお達しで休業になっているのに金出せと言います。しかも60%保障ではなくて、ウチは100%もらうことになってますとか、訳の分からないことを言ってきます。次にもめるのは3年期限です。ここで正社員にしないといけないので時給を3割あげろとか言ってきます。ちなみに派遣会社は給料の3-4割をピンハネしています。

 正社員化の問題が出るので、他の人材にすればいいという考えもありますが、こちらはスキルを教え込むのにコストをかけているため中々他の人にスイッチできないことを知っていてそういうことを言ってきます。また、だからといって引き抜くときも紹介料をよこせとか言ってきて揉めるそうです。法的にはそういうことはできないはずなのですが。

・頭が疲れる

 お前は何をたわけたことを言ってるんだと思われるかもしれませんが、事実なんだからしょうがない。派遣さんは実験をバリバリやってくれるので、データがバンバン出ます。そうすると、こっちの研究のネタが枯渇するんです。派遣さんの仕事を作るためにネタをバンバン出すことが求められる。これが結構辛い。

 それとデータの解析なんかは頼めるものもありますが、やはりここは自分でやらないと新たな発見の見落としの可能性があるので、自分でやらざるをえません。この解析のスピードに対して、データの出てくるペースが速いのでこれまた苦しい。

 

 まぁ、そんなところですかね。前者はともかく後者のデメリットはぜいたくな悩みかもしれません。実際のところ、もはや補助員のいない仕事なんて考えられません。しかしあんまり能力のない、ビビリの研究者にとっては死活問題なのです。ちなみに派遣会社からこのペースで人を雇うと年間にかかるコストは100万中盤と言ったところです。