不動産業界の闇2

 at homeにでている物件情報は、コネのある人(法人、親類etc...)が購入しなかった残りカスみたいなものばかりという話が前回の話でした。

maguro-taida.hatenablog.com

 不動産業界の闇の多くは、この情報格差に由来するものが多い気がします。どこの業界もそうかもしれませんが。しかし、一般人と業者の間の情報格差は、この業界が群を抜いて大きい気がします。更に悪いのは、例えば株取引も素人とプロの間での情報格差が大きいですが、株取引はしなくても生きていくことができます。しかし、不動産は衣食住の住に関わりますので、買うにせよ借りるにせよ、無関係ではいられないのです。そういう意味で、一般人が闇に巻き込まれやすい業界だと思います。

 

 さて、次の闇ですが、それは”両手仲介”です。土地を購入すると手数料を取られます。土地を売却する場合も手数料を取られます。当然、不動産屋としては、売主から手数料をもらい、買主からも手数料を取りたいと考えます。従って、売主から依頼された物件の希少性が高ければ、不動産屋はその物件をat homeなんかには絶対に公開しません。そして、条件に合う買主候補が来た時にその情報を知らせて買ってもらうのです。これを両手仲介と言います。1000万円の物件であれば、売主と買主から3%ずつもらって60万の手数料収入です。5000万なら300万です。バカみたいだと思いませんか?彼らは書類集めて整理するだけですよ?片手仲介の3%でも高すぎると思います。

 

 この両手取引の悪い点は、不動産屋しかメリットがないところだと思います。売主は高く売りたいので、情報をネットに公開して高く売ってくれる買主を探したいわけです。買主は安く買いたいので、たくさん出ている情報から選択して物件を探したいわけです。不動産屋が両手取引のために情報を囲い込んでしまうと、売主も買主も損する訳です。

 

 契約や登記など複雑な手続きを経てしか買えないために、一般人にとっては制度が分かりにくく、そのことが不動産業者による情報の囲い込みに繋がっています。とはいっても、これだけ電子取引が進み、制度改革が進むと、手続きはどんどん簡略化されていって、街にあふれる不動産屋はどんどん淘汰されていくと思います。というか、淘汰されていってしまえと、土地購入を通じて強く思いました。今回、土地の購入にかかった費用はざっくり2950万で、内訳は2800万が土地本体の価格、40万が登記関係、10万が司法書士報酬、100万が仲介手数料です。どう考えても不動産屋は取りすぎです。