試料整理で疲れた

 注意:当たり前のことをグデグデ書いた日記です。 

 もうすぐ職場を引っ越すので、半日かけて実験試料を整理した。具体的には不要と思われる試料を捨てた。ウチは真空デシケータと普通のデシケータで試料を保管しているが、それぞれ結構大きいので、保管容量に余裕がある。その余裕にかまけていたらいつのまにやらものすごい量になっていたので、本当に時間がかかった。

 実験試料は残しておいて損はない。将来、その試料を再測定するかもしれないし、学生の機器分析用のトレーニングにも使える。ある試料調整方法をしばらくやらず、研究室からノウハウが失われた際、その調整法で作られた試料が残っていれば、技術を復活させる際に役に立つ。

 一方で、そうやって取っておくと試料はドンドンたまってしまうので捨てないといけない。無尽蔵に試料が溜まれば、保管試料の山の中に、どんな試料があったのやら分からなくなる。そして、本当に再測定をしたいという時に、その試料を見つけられなくなってしまう。だから、試料はきちんと空間的に整理して、さらにどの試料が残っているか、その試料がどんな履歴をたどってきたか、情報の観点からも整理して、そして不要と思われるものは切り捨てないといけない。

 しかし、前述の通り、試料を残しておいても損はない。ここが厄介な所である。「使うかも」「いや使わんやろ」というせめぎあいの中で、どの試料を捨てるかという判断が本当に疲れる。ちょっと今日はこれから仕事しようという気にはとてもなれない。まぁ、今日は土曜日だが...。

 で、本当に言いたいことは何かというと、うちの機関のトップには、仕事の整理をしてほしいという事。教育機関なので、どんな仕事であっても学生にはプラスになる。海外に留学させようとか、留学生を受け入れて学生と留学生を交流させようとか、部活動やろうとか、地域貢献しようとか。逆にやめることは必ずマイナスになる。さらに、教員に残業代は出ないので、いくらでも仕事を増やすことができる。従って、管理職としては仕事をやめるという選択肢を考える力が働かない。でも、実際は学生にとって大きくプラスになることと小さなプラスしか与えない仕事というのはあるはず。だから、小さなプラスにしかならない仕事はやめて、大きなプラスの仕事を増やしてほしいのだ。当然、ある仕事がどのくらいのプラスになるのか判断するのは大変である。疲れる。でも仕方ないでしょう。あなた方は給料たくさんもらってるんだから。文科省に言われたことをやれというだけなら私でもできる。頼むから判断力を持ってほしい。