面接なんかしなくてもだいたいわかっちゃう

 中高生向けの職業観醸成イベントに出展してきた時の感想です。このイベントは、地元の企業や官公庁、高等教育機関がブースを出して、中高生に自分たちの仕事を紹介したり、大学の教育内容を紹介するものです。で、ウチの学科は最近受験倍率がダダ下がりなので、藁をもすがる思いでこのイベントで中高生にアピールをしに来たというか、行かされたという訳です。

 我々にとってのターゲットになるのは偏差値が50以上の高校の生徒になる訳ですが、制服を見ていてもどこの高校かわかりません。高校名聞くのも気が引けますし。そこで、片っ端から会場を歩いている生徒に声を掛けました。ただ、コミュニケーションをとっているとやっぱり話し方でだいたい偏差値って予想が付いちゃうんですよね。そして更に観察してみると、身なりとか振る舞いでわかっちゃう。カカト踏んでるとか、スカートが短いとか、ポケットに手を突っ込んで歩いているとか、ちょっと服が汚れているとか。そういう子は良く調べてみると偏差値が50以上ではない高校に所属している。

 それでふと思ったんですが、これは社会人一般に言えると思うんですよ。以前、県立の研究所で機器分析させてもらった時に、そこの技官が試料を取るスプーンをそのままテーブルの上に置いたんですよね。いや、何が落ちているかわからんテーブルの上にスプーン直置きはまずいやろと。せめてキムワイプをテーブルの上に敷いて、その上にスプーン置けよと思う訳です。そういうちょっとした所作の方が、その人の実験・研究・科学に対する姿勢を雄弁に語っちゃう。

 そんな訳で、色々取り繕っても、やっぱり怠け癖とか心の弱い部分って、そういった所作に出ちゃって、そういうところをやっぱり学生も見ている・感じていると思います。ということで、せめて科学と研究に対しては真摯に取り組まないとダメだなぁと、忙しさにかまけて全然研究してない、学生の相手をしていない自分を反省する今日この頃でした。